2008年1月24日 (木)

旅の記憶 ラ・ロシェル

 2004年10月 旅の記憶より

日本から14時間のフライトでパリ・ロワシー空港へ着いたのは朝の4時だった

空港バスもでていない早朝

トイレで身支度を整えてタクシーでモンパルナス駅へ向う

外はまだ暗くひんやりと寒い

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人もまばらな駅構内に降り、ガラガラと旅行鞄を引きずりながら発券窓口をさがす

まずは、ネットで予約した割引乗車券を引き換えてもらう

売店でめずらしい「レモン味のヴォルヴィック」を買いベンチで休んでいると

美味しいパン屋さん「PAUL」が開き出した

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焼き立てのパンを買いこみ、珈琲をのんでいたらもう乗車時間だ

7時15分発のラ・ロシェル行きTGVに乗りこむ

TGVに乗るのはこれで2回目

前回はリヨン駅に向って乗った南東線(TGV Sud-Est) だった

今回はアトランティック線(TGV Atlantique)

車体のオレンジ色も青とシルバーに変わってスマートな感じ

まぁ 日本の東海道新幹線と東北新幹線の違いといったところでしょうか

でも、乗り心地は相変わらずいただけなかった

出発と共に明るくなり始めた車窓はフランスの郊外を美しく飾っていた

車内ではノートパソコンを開いてサッカーゲームをしている人

犬と一緒の老夫婦や子供連れ アベック サラリーマン と、かなり満席に近かった

皆 習ったかのように紙に包まれたサンドイッチ(フランスのサンドイッチはあの長いバゲットです)を頬張っていたのがおかしかった 

ちょうど朝ご飯タイムでしたね

私達も「PAUL」のサンドイッチ・ジャンボン(ハムサンド)とキッシュを平らげ就寝

せっかくの美しい景色は帰りの楽しみに残しておきましょう

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約3時間後 大西洋に面した古い港町ラ・ロシェルに着いた

11世紀の城塞が残るとても美しい街だ

港には歴史を感じさせる3つの塔がたち

ヨットハーバーの回りをレストランやカフェがぐるりと囲んでいる

ステイしたホテルは「オテル・デ・ラ・モネ」

(モネとは貨幣の意味 昔造幣局だったらしい)

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港のそばに位置し、なかなか便利で過ごしやすいホテルだった

あいにく天気は小雨模様

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3つの塔うち、ひとつだけに登って街を見下ろした

なかなかいい眺め

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私達が登った塔は昔、牢獄として使われてたそうで、当時の囚人達の落書きが壁に残っていた

この日は土曜日

パリから週末のバカンスとして集まってくる人も多いらしく

街はシーズンオフに入っていたけれど、かなり賑わっていた

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ルネサンス様式の市庁舎やアーチの美しい通りも歴史を偲ばせている

街の中心にはモノプリやギャラリー・ラファイエットをはじめ、しゃれたブティック等もたくさんあり

港に面した公園には犬のお散歩でこれまた賑わい

マルシェには豊富な海、山の幸があふれていた

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ここ ラ・ロシェルは、アランドロンの映画「冒険者たち」 の舞台にもなった所

映画に登場する大西洋に浮かぶ要塞「ボイヤール城」へは遊覧船が出ている

潮の満ち引きが激しい地域のため出航スケジュールが毎日変わり

私達の行動時間と合わずに乗れなかったのが残念

昼・夜・昼 と3回摂った食事はどこも美味しく、フランスの食の質の高さに改めて感動

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海の幸が美味しいのは場所柄あたりまえとして、なんてことなないデザートがこれまた美味しい

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お腹が一杯でもペロッてたいらげてしまった

一番美味しかったレストラン「アンドレ」

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気さくなお兄さんが店頭で牡蠣をむいていて、いろいろな種類の海老や蟹が山盛りになって迎えてくれる

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だけど、絶対行こうと楽しみにしていたレストラン「Les Flots レ・フロ」は予約でいっぱいで入れずとっても残念 

シーズンオフだから大丈夫だろうとネットで予約しなかったことが悔やまれる

このレストランに多くの人がパリから足を運ぶそうだ

両親は「リシャール・クタンソー」という二つ☆のレストランを近くに構えている

ラ・ロシェルで食べた とびきり美味しかったもの

『クルベット』 Crevette

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日本でいうと芝海老? 浜茹でしてあるんだけど塩加減と海老の甘さが絶妙

殻ごと食べられる

それをつけて食べるアイオリソースがまた美味しい

なんだろう ビネガーが違うんだよねぇ あと新鮮な卵黄ですかね

とにかく、さっぱりしていて旨い! そして各店によって微妙に味が違う

ランキングしてみるのも面白いかも

『ムークラード』 Mouclade

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これはムール貝のクリーム煮カレー風味 

ピノー酒(地酒)を使ったさっぱりとしたクリームソース

カレー味が全然邪魔してなくてムール貝の味を惹きたててるんだなぁ

もちろんエシャロットのヴィグレットソースでいただく生牡蠣も最高でした

ただ 港街のせいか味付けは全体的に少し塩辛いですね ワインがすすみます

そして

ポワトゥー・シャラント地方のお菓子

『トゥルトー・フロマージェ』 Tourteau Fromagé

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山羊乳で出来た驚くほどふわふわっなチーズケーキ

黒い部分は別生地で焦げ目をつけているとか‥

この美しくて美味しい港街を後にして

私達は橋で繋がれている これまた美しいイル・ド・レへと向いました

つづく。。。

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旅の記憶 イル・ド・レへ

2004年10月 旅の記憶より

ラ・ロシェルの朝はミルク色だった

古い街並みがシルエットに浮かびあがる

静まり返ったわずかな時間

たっぷり息を吸いこみながら歩く

あぁ この景色も この空気も この肌の感触も

五感を伝わって記憶のなかに落しておきたい

朝靄の中を自由に歩く犬たち おまえはどこの犬だい?

フランスでは犬もキチンと主張している

そして… 静かに一日が始まってゆく…

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空はもうすみやかに晴れ渡ってきた

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午前中いっぱい旧市街地を歩き回った

ランチにたっぷりの時間をかけ

これから橋を渡って、大西洋に浮かぶ小さな島「イル・ド・レ」へ向います

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「イル・ド・レ」 (日本語で「レ島」の意)

なんともチャーミングな響きのこの島は、パリジャン達のヴァカンス地

多くの有名人達がレ島に別荘を持っているそうだ

そしてここは塩の産地でも有名 

フランスでも有数なタラソテラピーの設備を備えた滞在型ホテルもある

暮らすように過ごす「島」

そんな「イル・ド・レ」を結ぶ橋はやわらかい曲線を描いた立派なものだった

全長3kmのこの橋を渡るには通行料が必要だ

私達はタクシーでこの橋を渡ることになった

高速道路の料金所と同じようなブースが3箇所ある

そこで通行料を払うと日本のETCレーンのようなバーが開く

すると 目の前はもう 大西洋にかかった大きな橋がかまえている

なんともいえない高揚感にとらわれる

橋の中央まで来ると、私達が大西洋上に浮かんでいるような気分になった

左側には「ボイヤール城」がかすかに望めた

そしていよいよ「レ島」へ入る

この島は、長さ26キロメートル、幅3~5キロメートルの細長い島

タクシーは島の真中を貫いている道路をひたすら走る

緑のなかに点在しているオレンジ色の屋根と白壁のかわいらしいコテージがリゾート地らしさをかもしだしていた

ラ・ロシェルとはガラリと変わった風の中、私達の期待度も最高点に達した

レ島のほぼ中心にある「サン・マルタン」への入り口では、野生のロバ達が出迎えてくれた

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彼らは昔、島の特産「塩」を運ぶのに活躍したらしい

「サン・マルタン」 St-Martin-de-Re

17世紀の教会の廃墟がそびえ立つ、美しい街

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夏には立葵が咲き誇り 白い家々を飾ってくれるそうだ

港を取り囲むように洗練されたブティックやカフェ等が軒を連ねている

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その一角 一番海側に「Le Corps de Garde」はあった

こちらは、シャンブル・ドット と言われる「民宿」のような宿泊施設

宿に到着するとオーナー夫妻と10歳ぐらいの娘さんが出迎えてくれた

自己紹介が終わるとサロンへ通された 自由に使ってねとのこと

英語が話せる夫妻で助かった

こちらのお宅は、フランスのインテリア誌に載ったことがあるらしく

その数冊がサイドテーブルに広げてあった どれも素敵に紹介されていた

サロンと隣接してあるキッチンはカントリー風でなかなかおしゃれ

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本当にこういう所で生活しているのね と羨ましく思う

私達の部屋は3階の角部屋

港と海が別々の窓から望める

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サロンもこの部屋も、ファブリックが女の子心をくすぐる

あぁ~~ん いいなぁ こんなお部屋に住みたぁい って

本当に暮らすように滞在する事が出来る宿だった

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イイ意味で「ほっといてくれる」こちらのオーナーは当たりだった

それでも、夜、戻ってきた私達を迎えてくれたオーナーは

「君達が初めての日本人のゲストだ」と語ってくれた

来週も日本人の予約が入った とても妻が驚いている

ここを、どうやって知ったのかね?と尋ねてきた

「妻がインターネットでココを見つけたそうですよ」と我が夫

「はい インテリアがとっても気に入ったから…」とわたし

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翌朝は冷たい雨がシトシトと降っていた

マダムが朝食を部屋へ運んでくれた

数種類のパンとフルーツ 珈琲とフレッシュジュースだ

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この旅行で沢山のパンを食べた 有名なお店にも行った

だけど、ここで頂いたパンが実は一番美味しかったのだ

ゆっくり朝食をとっていたが、雨はいっこうに止む気配はないようだ

サロンに下りていくと、暖炉の火が燻っていた

あぁ ここに来た時に感じた染み付いた香りの主は これだったんだね

なんていうんだろう 人間が遠い昔から受け継いできた 懐かしいような  沁みる香りだ。。。

きっと ここの娘は これが家の匂いとして育って行くのでしょうね

なんだか 心がほっこりしてきた

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バスでの観光を諦めレンタカーを探したがラ・ロッシェルまで戻らないとないようだ

タクシーを頼んで島のへさきまで出掛けてみた

収穫の終わってしまった葡萄畑や塩田を抜けて「くじら灯台」 St-Clement-des-Baleines という所まで行った

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螺旋階段を、息を切らして上まで登れば大西洋が眼下に広がる

丁度 干潮の時間らしい

すごい

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乳白色にブルーがかった海岸 見たことのない海の色だった

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そして潮がひいた時に作る干潟の模様

ここで美味しい牡蠣ができるのねぇ

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再びサン・マルタンの街へ戻ると空は青く晴れあがっていた

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つづく。。。

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旅の記憶 サン・マルタン

 2004年10月 旅の記憶より

シーズンオフに入ったサン・マルタンの街はところどころクローズしたお店もあった

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万聖節(11月1日)を挟んで、約10日間のプチヴァカンスが終わると、この島も完全にオフ期間に入るらしい

静かなこの季節も好きだけれど、ヴァカンス真っ只中の喧騒も経験してみたいものだ

しかし、10日間がプチヴァカンスだなんて日本人からみれば羨ましい限りである

羨ましいといえば、宿の家族 

サロンに飾られた数枚のポートレートには、目の前の港からヨットを出す家族の姿や、船上での食事風景 乗馬を楽しむ光景などが映っていた

日本の、たぶん私達と同じくらいの年収で、このような生活が出来るのだろう

こうなると もう イイナァ感でいっぱいになる

考えないようにしよう。。。と決めた

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街にはアンティークショップやかわいい雑貨屋さん

特産の「自然塩」を売るお店などで賑わっていた

ここの「fleur de sel 」(塩の華)は天然ミネラルいっぱい

数種類のハーブが入った塩も数多く並べられていた

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英語を話さないお姉さんとの片言のやりとりで数点を購入

会計の際「このHPに日本語で説明が載っているよ」と名刺を一枚くれた

日本に戻って開けてみたら なんだ 日本人 ここでも立派に商売していましたね

(現在 日本語版は削除されてます)

お店には食品の塩の他に美容の塩、海草入り石鹸、塩のキャラメルも売っていた

この塩のキャラメル ほんのり塩の味がしてかなり甘いけど美味しい

17世紀の教会に登ると街がよく見渡せた

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この教会 ほとんど修復されておらず登って行くのにかなりスリリングである

そうこうしているともう夕暮れ時

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今夜の食事はどこにしよう。。。

一番賑わっているレストランのメニューをじっくり読んでから 店に入る

今夜は私達の6回目の結婚記念日だ

まずは「フリュイ・ド・メール」(海の幸の盛り合わせ)を頼む

そして冷えたシャンパンで乾杯だ

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大きな皿に海藻を敷いて、その上に、生牡蠣、蟹、手長海老、小海老、アサリ、巻貝、等が山盛りで出てくる

ん~~ おいひぃ 牡蠣はブルターニュ産と同じ緑色をしている

潮の満干差があるこの地方の海岸でとれる牡蠣は強いヨードの香りとノアゼットの風味をもっている

この牡蠣にはなにもつけず、海水の塩分だけで頂くのが一番だ

大きな蟹は、もちろん手つかみで食べる

日本の毛蟹が一番だと思っていた私達は ここの蟹にガツンとやられた

うっ 旨い。。。

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メインの魚も身が絞まっていて美味 シンプルに島の塩で焼いただけのもの

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ん~~ん 満足 大きなお腹を抱えて宿に戻る路

一匹の猫ちゃん どこからともなく現れて愛想ふりまく

宿に着き、入り口の暗証番号を押すとジーッと音がして鍵が開く

すると猫ちゃんも一緒に入ってきちゃった

あらあらっ オーナーご夫妻とご対面

なんとこの猫ちゃんはここの家族の一人だったのでした

きっとどこかで私達を見ていたのでしょうね

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名前は「オスカル」

おぉ ベル薔薇じゃん て思ったら 何故か翌日から私は猫ちゃんを「アンドレ」と間違えて呼んでいた

帰る間際まで「アンドレ」と呼び続けていた

きっとオーナー夫妻は「日本では猫を呼ぶとき アンドレ というのか」と思っていたかもしれない

楽しかった数日はあっという間に過ぎていった

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パリへ向う朝 オーナー夫妻との別れ

宿のメッセージノートに私が書いた日本語の文面を「なんてかいてあるのか訳してくれ」と頼まれたPhoto_34

夫の説明を横で聞きながら 私もこのぐらいの英文 かけるようにしなければと改めて思う

来週来る日本人ゲストに宜しくね

そう言って手をふった

本当に素敵な人たち 「素敵な住まい」 素敵な島だった

そして 私達はParisへと向うのです

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